画像生成AIで「ゲーム用のテクスチャ素材」を作る方法!高品質なテクスチャを無料で無限に作れるぞ

画像生成AIでテクスチャ素材を作る方法 ゲーム開発

今回は最近流行りの画像生成AIをゲーム開発に活用する方法に関する話題で、

画像生成AIを使ったゲーム用のテクスチャ素材の作り方

をご紹介する内容となっています。

画像生成AIというと「Stable Diffusion」というAIが無料公開されたことを皮切りに一気に盛り上がりを見せるようになりました。この画像生成技術はものすごく革新的であり、今後様々な分野での活用や応用が期待されますが、そうは言っても

  • 画像を生成できるのはすごいけど一体何に使えるの?
  • ゲーム開発に活用するのはまだちょっと難しくない?
  • 話題になってるのは知ってるけど、インストール方法とか使い方がよく分からないなぁ

と思っている方も少なくないのではないでしょうか。

しかし実を言うと画像生成AIは現時点でもゲーム開発に十分活用できるし、無料で使えてインストールも難しくないのでぜひ使ってみて頂きたいんですよ。

そこでここでは

  • 画像生成AI「Stable Diffusion」のインストール方法と使い方
  • Stable Diffusionでゲーム用のテクスチャ素材を生成する方法

について詳しくご説明しますね。

そもそも画像生成AIとは?

でははじめに、「そもそも画像生成AIって何だよ」という方もいらっしゃるかもしれないのでその部分からザックリと説明しようと思います。

画像生成AIとは、とてつもない量の画像を元に学習を行った人工知能のことで、「プロンプト」(俗にいう「呪文」)とよばれる文章(※基本的に英文)を打ち込むことでそれに合った画像を生成してくれます。例えば

a black bear surrounded by money and gold
(お金と金塊に囲まれたくろくま)

という呪文を打ち込むと次のような画像が生成されます。

Stable Diffusionで生成した熊の例(1) Stable Diffusionで生成した熊の例(2)

…結構リアルでしょ?これは写真のような出来栄えですが、画風を呪文に混ぜることでイラスト風にもできます。

Stable Diffusionで生成した熊の例(4) Stable Diffusionで生成した熊の例(5)

このように呪文次第で色々と面白い画像を生成することが可能です。

完全無料で使える画像生成AI「Stable Diffusion」

そんな画像生成AIにはいくつか種類があるのですが、完全無料で使えるのは今のところオープンソースの「Stable Diffusion」というAIになります。そこで下記の内容ではこのStable Diffusionを使った方法について解説していきます。

Stable Diffusionを使うための3つの方法と、それらの比較

Stable Diffusionを使うには主に次の3つの方法があります。

  1. Stable Diffusionを採用したWebサービスを使う方法
  2. クラウド環境にインストールして使う方法
  3. 自分のパソコンにインストールして使う方法
Stable Diffusionを採用したサービスを使う方法

一つ目は、Stable Diffusionを採用したWebサービスを使って画像を生成する方法です。メリットとしては高性能なPCを持っていなくてもできますし最新バージョンのAIを手軽に使える点が挙げられますが、そこそこお金がかかるのがデメリットとなります。また、例えば大人向けの画像などは制約がかかっており生成できません。

クラウド環境にインストールして使う方法

次に二つ目はクラウド環境にStable Diffusionをインストールする方法です。こちらも高性能なPCを持っていなくてもできるのが魅力です。しかし大量の画像を生成しようとするとやはりお金がかかってしまいます。

自分のパソコンにインストールして使う方法

三つ目は自分のパソコンにStable Diffusionをインストールする方法です。上記二つとは違って比較的高性能なPC(※特にグラフィックボードの性能)が必要になりますが、好きなだけ画像を生成できるうえに制約もないので自由度としては最も高くなります。

ゲーム開発をしている方なら高性能なグラフィックボードを搭載したPCをお持ちの方も多いかと思いますので、ここではこの方法を採用することにします。

どうやってゲーム開発に活用するか?

さて、ここまでの内容で画像生成AIにご興味を持っていただけたかと思いますが、ゲーム開発者としては「これをどうやってゲーム開発に活用すればいいんだろう?」と思うことでしょう。一見するとゲームに使えそうな画像とは程遠いものが生成されるように見えますからこの疑問はもっともなことです。

ただし、結論から言うと

  • 2Dゲーム用の背景素材
  • 3Dゲーム用のテクスチャ素材

の2種類あればかなり実用的なものを生成できます。

画像生成AIの得意・不得意について

画像生成AIをゲーム開発に活用するためには、まずその得意・不得意を知っておく必要があります。

まず画像生成AIが得意なものは次のとおりです。

  • 風景のように「雰囲気」が伝わればよいもの
  • 雑然としているがそれっぽいもの(SF風の構造物や架空の生物など)
  • 人物や動物の顔
  • 画風の指定(油絵風、イラスト風、ゴッホ風などなど)

逆に(執筆時点で)AIが不得意なものは次のとおりです。

  • 人物の手など、正確さが必要だが複雑なもの
  • マイナーで学習元となる画像が少ないもの
  • 透過画像の生成(=背景なしの人物だけを生成するとか)

また、生成される画像にはランダム性があるので例えば「全く同じキャラクターのポーズ違いのイラストを作りたい」とかも今のところは難しいです。

これらを考慮すると、ゲーム開発用途としては

  • その画像素材を単品で活用できる
  • ゲームの中で注目度がそれほど高くない

ということが条件になります。そこで背景素材やテクスチャであればこれらの条件を満たすので十分使えるということになるというわけです。

ただしゲーム用の背景素材は高解像度のものが必要になると思うのですが、そのような画像を生成するためにはかなり高性能なPCが必要になるため、ここでは低解像度でも十分使えるテクスチャのほうの作り方を解説することにします。

「Stable Diffusion」の簡単なインストール方法と使い方

さて前置きが非常に長くなってしまいましたがここからが本題です。ここからはStable Diffusionの簡単なインストール方法と基本的な使い方をご説明します。

ローカル環境にインストールする場合に必要なPCスペック等について

まずはお使いのPCのスペックに関する注意点です。上の方で言った通りここではローカル環境にStable Diffusionをインストールしていくのですが、今回の方法ではそこそこのPCスペックが必要なので注意が必要です。特に性能が必要になるのがグラフィックボードで

  • NVIDIAの「RTX20」シリーズ以降
  • かつ、VRAM(=ビデオメモリ)が6GB以上

であることが推奨されています(※性能が足りないと画像が出力されません)。また、今回はWindows限定のやり方をご紹介するのでその点もご注意ください。

最も手軽に使える「Stable Diffusion GUI」のインストール手順

ではここから具体的なインストール方法や使い方についてご説明していきます。まずはインストール方法です。

Stable Diffusionは自力でインストールしてもよいのですが、ありがたいことにGUIを使って簡単にインストール&使用できる「NMKD Stable Diffusion GUI」というのが無料で配布されているのでそれを活用させて頂きましょう。

ダウンロード&展開

まず、下記サイト(※ゲーム開発者にはおなじみのitch.ioですね)からNMKD Stable Diffusion GUIの圧縮ファイルをダウンロードしましょう。

NMKD Stable Diffusion GUI - AI Image Generator by N00MKRAD
Generate AI images on your own GPU for free

ダウンロードしたら中身を好きなフォルダに展開します。展開すると巨大なファイルサイズになるので空き容量に注意して下さい。また圧縮形式は「7z」なので解凍ソフトがないと展開できないと思います。展開にはかなり時間がかかります。

インストール

展開出来たら、中にある「StableDiffusionGui.exe」を実行しましょう。すると初回起動時は次のようなインストールウィンドウが出てくるので「Install」ボタンを押します。

StableDiffusionGui インストールウィンドウ

これで本来は面倒な環境構築作業を自動的に行ってくれます。ただし追加で数GBのデータをダウンロードすることになるので、お使いの環境にもよりますが時間がかかると思います。気長に待ちましょう。

Stable Diffusion GUIの基本的な使い方

お次はStable Diffusion GUIの基本的な使い方の紹介です。…といっても使い方はとても簡単で、画面右上のテキストボックスに呪文を打ち込み、右下の「Generate!」ボタンを押すだけです。

Stable Diffusion GUIの使い方

これでわずか数秒で1枚の画像が生成されます。

ただし一番初めに生成するときは必要なデータをダウンロードするなどの処理が走るのでかなり待たされます。また、毎回起動した直後の生成も読み込み処理が走るらしく少し待たされるのでご注意ください。

ゲーム用のテクスチャ素材を生成する方法

ここまでできたら、最後にゲームに使えるテクスチャ素材を生成する方法をご紹介します。

必要な設定

テクスチャ素材を作る際には次の設定を行ってください。

  • Resolutionを2の累乗の正方形にする(例:512×512)
  • Generate Seamless(Tileable) Imagesにチェックを入れる
    Generate Tileable Imagesオプション

テクスチャは繰り返して表示されるものなので、シームレスにしておくとつなぎ目が目立たずきれいな見た目になります。これで準備OKです。

呪文の例と生成される画像のサンプル

次に、テクスチャ画像を生成するには次のような呪文を使います。

○○ texture

とっても簡単ですね!○○の部分には欲しいテクスチャの質感を入れればOKです。例えば

red brick texture(赤レンガのテクスチャ)

という呪文を入れると次のようなテクスチャ素材が生成されます。

Stable Diffusionで生成したレンガのテクスチャの例(1) Stable Diffusionで生成したレンガのテクスチャの例(2)

もう一つ例を挙げると

stone texture

と入れると次のように石垣のテクスチャが生成されました。

Stable Diffusionで生成した石のテクスチャの例(1) Stable Diffusionで生成した石のテクスチャの例(2)

執筆時点では、元々テクスチャとしてよくありそうな画像を生成させるときれいに仕上がるようです。逆に「sci-fi texture(SF風のテクスチャ)」などを指定してもあまりそれっぽいものは生成されませんでした。

おわりに

以上、画像生成AIであるStable Diffusionのインストール方法からテクスチャ素材を生成する方法までを一通りご説明しました。

今回ご紹介した方法はPCスペックが必要になるので多少ハードルが高いのですが、その点をクリアしてインストールさえすれば無料で素材を作り放題なのでゲーム開発に活用するとかなり便利です。特に3Dゲームを作っている方はぜひ試してみてください。

この記事がゲーム開発のお役に立てば幸いです。