今回も画像生成AIを使ったイラスト表現の研究に関する話題で、タイトルの通り
を呪文つきでご紹介するという内容になっています。
Stable Diffusionで大量のイラストを生成していると、時々手描きで描くのが難しい表現を試したくなることがあります。そのような表現としては群衆などが挙げられるのですが、今回は人気が高い爆発をテーマに少し研究してみることにしました。
ここでは派手な爆発イラストを生成するためのコツについて解説していきますね。
爆発イラストのサンプル
まずはじめに私が生成した爆発イラストのサンプルを何枚か掲載しておきます。
なかなか迫力がありますよね！このような大爆発をバックにした美少女イラストを生成できると表現の幅が広がって面白いです。ネタ画像から壮大なイラストまで色々な用途に使えそうですね。
大迫力の爆発イラストを生成するためのコツ
ではサンプルをご覧頂いたところで、爆発イラストを生成するための具体的なコツをご紹介していきます。主なコツは次のとおりです。
- モデルの選定
- flat LoRA
- 爆発を表現するための呪文
- Hires.fix
それぞれ詳しく見ていきましょう。
モデルの選定
まず、爆発をしっかり出すためにはモデルの選定が必要です。美少女イラスト生成モデルの中には爆発表現があまり得意ではないものも多いので、女の子も出しつつしっかり爆発させたい場合は色々なモデルを試してみましょう。
サンプルでは私がいつも愛用している「Conterfeit」モデルを使用しました。このモデルはかなり綺麗な爆発が出るのでおすすめです。詳しい紹介記事もあるので、このモデルを知らなかったよという方はぜひご覧ください。
flat LoRA
次に二つ目として（必須ではないのですが）爆発をよりきめ細かく描くためにflat LoRAを使うと便利です。
flat LoRAは「ウェイトをマイナスにして適用することで精緻なディテールを追加できるLoRAモデル」として話題になりました。個人的にはこれなしでは物足りないと感じるくらい活用させて頂いています。下記の記事で詳しい紹介をしているので、まだ使ったことがないよという方はぜひお試しください。
重厚な爆発イラストにしたい場合はウェイトをマイナスに、逆にアニメ風のフラットな爆発表現にしたい場合はウェイトをプラスにしておきましょう。このように使い分けができる点もとても便利です。
呪文のコツ
三つ目は爆発表現のための呪文のコツについてです。呪文はとても重要で、適切なキーワードを含めることでより迫力のある爆発を表現することができます。
ここでは例としてサンプルの4枚目のイラストの呪文を掲載します。
<lora:flat2:-0.6> masterpiece, super fine illustration, extremely detailed, a beautiful and cute girl, extremely detailed beautiful face and eyes, cowboy shot, big explosion in background, a huge building is exploding in background, black smoke, dynamic angle, standing, she is in sci-fi suit, looking at viewer, happy, depth of fields, motion blur
【ネガティブプロンプト】
flat color, flat shading, nsfw, retro style, poor quality, bad face, bad fingers, bad anatomy, missing fingers, low res, blurry, head out of frame, cropped, signature, watermark, username, artist name, text
ネガティブプロンプトは呪文のコツ記事と大差ないので解説は省略します。重要なのはプロンプトです。
まず「<lora:flat2:-0.6>」でflat LoRAをマイナス適用してディテールを追加します。また、肝心の爆発部分は「big explosion in background」と「black smoke」が重要なキーワードになっており、この2つのキーワードによって黒い煙を吹きつつ爆発する様子を表現しています。
- big explosion in background：
大爆発を背景に持ってくるのがポイントです。in backgroundがないと女の子まで爆発に巻き込まれてしまったりするのでちゃんとつけておきましょう。 - black smoke：
モクモクとした黒煙を出すために必要です。big explosion～だけだと綺麗すぎて迫力のある感じになりづらかったのでこのキーワードを追加しておくのがおすすめ。
Hires.fix
最後に四つ目のコツはHires.fixでアップスケールを行うことです。低解像度のままだとあまり迫力のある爆発を表現できないのですが、Hires.fixを使ってアップスケールを行い、ディテールを詰めるとすごくいい感じの爆発になります。
Hires.fixの使い方は下記の記事で詳しくご紹介していますのでそちらもご覧いただければと思います。
おわりに
以上、画像生成AIで迫力のある爆発イラストを生成するためのコツをご紹介しました。
爆発イラストのコツをつかめば、派手なイラストを手軽に作ることができてとても便利だと思います。ぜひ皆さんも試したり研究したりしてみてください。
この記事が何かしら参考になれば幸いです。
