今回は画像生成AIの活用法に関する話題で
Gemini 2.5 Flash Image(Nano Banana)を使った画像編集のアイデア
をいろいろまとめてみるという内容になっております。
対話型AIのGeminiに搭載されている画像生成機能(Gemini 2.5 Flash Image、通称Nano Banana)は、「テキストから新しい画像を生成する」だけでなく「アップロードした画像を編集する」能力がとても優秀という特徴があります。したがって普通に画像生成しても面白いのですが、既にある画像をAIで編集するとさらに便利に使うことができます。
ここではそんなGemini 2.5 Flash Imageを使った画像編集のアイデアをサンプル付きでガンガンご紹介していきますね。
※以下、左側が入力画像・右側が生成結果です。
キャラクターイラストをフィギュア風写真に変換
まず、以前の記事で特集したとおりキャラクターのイラストをリアルなフィギュア風写真に変換することができます。私が昔Youtube用に描いたクマのキャラクターをフィギュア化した結果が下記です。


プロンプト:
アップロードしたキャラクターイラストをフィギュアのような写真にしてください。
背景は白でお願いします。
なかなか上手くフィギュア化できています。私が試した限りでは美少女イラストならChatGPTのほうがうまくフィギュアに変換できましたが、上記のようなキャラクターの場合はGeminiのほうが忠実にフィギュア化できました。
イラストの足りない部分を補完 / 余計な部分を消去
キャラクターの上半身の画像から全身像を作成
キャラクターの上半身の画像から全身の画像を作成します。私が描いた「くろくまちゃん」のイラストをもとにChatGPTで生成したちびキャラの上半分だけを切り取りGeminiに渡してみました。


プロンプト:
これはツキノワグマをモチーフにした女の子のちびキャラです。
このキャラクターの全身像がほしいので、入力画像を補完して全身が映ったイラストを生成してください。
このときキャラクターの画風は変更しないでください。背景は白のままでお願いします。
ポーズがちょっと変わってしまいましたが全身像を生成してくれました。
イラストの余計な部分を削除
イラストから余計な部分を削除します。「私が昔適当に描いたクマのキャラクター+Geminiで生成した女の子のキャラクター」が写った雑コラを作って、そこからクマのキャラクターだけを消去できるかどうかを試してみました。


プロンプト:
この画像にはクマのキャラクターと女の子のキャラクターが写っています。
このうち左側のクマのキャラクターだけを消去してください。
上記のプロンプトだと影までは消してくれませんでした。また、何となくですが「消した跡」みたいなものが感じられる気もします。でもこれだけちゃんと消せれば十分実用的でしょう。
写真の季節を変更
写真の季節を変更します。何年か前に私がイースター島に行って撮影したモアイ像の写真を雪景色に変換してみました。


プロンプト:
この風景画像を雪景色に変更してください。
めちゃくちゃリアルな雪景色になりました!雪の積もり方が自然で驚きますし、光の当たり具合も冬っぽくなっていてびっくりです。また、元画像にあった長めの草もちゃんと消えています。これはかなり使えそうですね。
写真をマンガ風に変換
写真をマンガ風に変換します。引き続きモアイの画像をマンガっぽくしてみました。


プロンプト:
この写真をマンガのような画風に変換してください。
う~ん、何となく思ってたのと違うというか若干海外のコミックっぽい画風になりました。そこでプロンプトを下記に変更して生成したところ…
プロンプト:
入力画像を日本の少年マンガのような画風にしてください。
カラーは白黒でお願いします。

上記のような勢いのある画像が生成されてちょっと笑ってしまいました。
被写体の質感を変更
被写体の質感を変更します。モアイの質感をクリスタル風にしてみました。


プロンプト:
この写真に写っているすべてのモアイ像の質感を透明なクリスタルのような質感に変更してください。
とてもリアルな感じに質感変更できました。ちなみに「質感を金属にして」「金ピカの質感にして」というプロンプトも試してみましたが、たぶん詐欺画像などの生成防止のためか断られてしまいました。
カラーイラストから線画を抽出
カラーイラストから線画を抽出します。Geminiで生成した美少女イラストを線画化してみました。


プロンプト:
このイラストから線画だけを抽出してください。
かなりきれいに線画だけを抽出できています。
線画を清書
適当に描いた線画を清書してもらうこともできます。マッチョなツキノワグマのキャラクターの線画を適当に描いてそれをGeminiで清書することにしました。


プロンプト:
これはマッチョなツキノワグマのキャラクターのラフです。
このラフをきれいな線画に清書してください。
なんか若干キャラが変わってしまった気もしますが、きれいな線画を書いてもらうことができました。
色指定して線画に着色
線画に色を塗ってもらうこともできます。このとき、色を指定しておくとその色で着色してくれます。試しに先ほど生成した線画をあえてヒグマっぽく茶色に着色してもらうことにしました。



プロンプト:
2枚目のカラーパレットを使って1枚目の線画に着色してください。
口の周りの色がピンク色になってしまっておりそこだけイメージと違っていたものの、それ以外はきちんと着色されました。
キャラクターの表情を変更
キャラクターの表情を指定します。テキストで指定しても構いませんが、画像で指定するとより正確に狙った表情を出すことが可能です。ここでは怒った表情に変更してみました。



プロンプト:
1枚目のキャラクターの表情を2枚目の画像のように変更してください。
なんか思っていたよりも怒ったような表情になりました。ともあれ、きちんと表情を変更することができるようです。
キャラクターの服装を変更
キャラクターの服装を変更します。ここでは以前の記事で生成したくろくまちゃんのフィギュア風画像を使い、パーカーを制服に変更してみました。


プロンプト:
このキャラクターが着ているパーカーを制服に変更してください。
うまい具合に制服姿になりました!質感もちゃんとフィギュアっぽくなっているので大満足です。
キャラクターの三面図を作成
キャラクターの三面図(正面・側面・背面)を生成します。


プロンプト:
このキャラクターの三面図を作成してください。
三面図がばっちり生成されました!キャラクターの3Dモデルを作ったりするとき役立ちそうです。
おわりに
以上、Gemini 2.5 Flash Image(Nano Banana)による画像編集のアイデアをいろいろ書いてみました。思っていた以上に幅広い編集が可能なので、アイデア次第ではかなり役に立つと思います。ぜひ皆さんも試してみてください。
この記事が画像生成のお役に立てば幸いです。