今回はゲーム開発初心者の方によくありがちな悩みに関する話題で、
についての話です。
ゲーム開発界隈を眺めていると、たまに初心者の方が「頑張って作ったゲームに低評価をつけられた!」と嘆く様子を目にすることがあって他人事ながら胸が痛くなります。というのは私も初心者の頃に作ったゲームについて
- クソゲーすぎてプレイする気が起きない
- ゲームが重くて遊べないんだけど
- こういうゲームを作る奴は消えたほうがいい
といった酷評をされたことがあってすごくショックを受けた経験があるからです。やはり頑張って作ったゲームをボロクソに言われるのは辛いので、どうせゲームを作るなら少なくともクソゲー呼ばわりされないようにしたいですよね。
そこでここでは初心者の方が作ったゲームがクソゲーになってしまいやすい理由とその対策について詳しく書いていきますね。
そもそも、初心者がゲームを作るとクソゲーになるのは普通
まずはじめに、そもそもの話なのですが
という点からお話ししようと思います。…こう書くとちょっとムッとしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、私が言いたいのは「ゲームの作り方がよく分からない状態ならゲームが稚拙な出来になるのは仕方ない」ということです。
なにせゲームの作り方を熟知しているプロが何十人も集まって・何年もかけてゲームを作っても低評価を食らう場合もあるくらいですから、右も左もわからない初心者が個人で作ったゲームがクソゲーでも何らおかしくはありません。なので初心者のうちは意図せずクソゲーになってしまったとしても悲観する必要は全くない、ということは最初に言っておきたいと思います。
ただ、そうは言ってもできれば高品質なゲームを作りたいですよね?もしそうであれば以下で説明する原因と対策をしっかり読んでいただければと思います。
ゲームがクソゲーになってしまう主な原因4つ
では前置きはこのくらいにして、次はゲームがクソゲーになってしまう原因について詳しく説明します。ゲームがクソゲーになる理由は色々あると思いますが、主な原因は次の通りです。
- バグが多い
- 難易度が高すぎる
- 操作性が悪い
- ストーリーの出来が悪い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
バグが多い
まず一つ目にして最もよくありがちな理由はバグが多いことです。バグが多いとゲームプレイに支障が出るため、プレイヤーの怒りを買いクソゲー認定されてしまいます。
まあゲームはソフトウェアなので開発者のミスでバグが混入することは日常茶飯事なのですが、普通はテストプレイを念入りに行って公開前にできる限り多くのバグを発見・修正することになります。しかしクソゲー認定されるゲームの多くはバグを含んだまま公開され、その後プレイヤーによって指摘されるパターンがほとんどです。つまりソフトウェアとしての設計・品質管理に問題があるということですね。
特に自作ゲーム・個人開発ゲームでは開発に割ける時間も労力も限られているので、きちんとした設計を行ったり、念入りにテストプレイしたりする余裕がない状況に陥りがちです。このような状態ではゲームにバグが含まれる可能性が高くなってしまい、そのままゲームを公開して結果的に「バグが多いからクソゲー」という評価をつけられることになってしまいがちです。
難易度が高すぎる
次に二つ目はゲームバランスが悪い、もっと言うと難易度が高すぎることです。難易度が高すぎるとプレイヤーがなかなかクリアできずにブチ切れるのでクソゲー認定されてしまいます。
こちらの原因も自作ゲームではよくあることで、難易度が高くなってしまいがちな理由としては
- 開発者がゲームバランスの設計に慣れていない
- テストプレイが不十分
- 開発者がテストプレイを繰り返すうちに難易度に慣れてしまい、どんどん難しくしてしまう
- 開発者が面白半分で難易度を上げてしまっている
といったことが挙げられます。
ちなみに「難易度が低すぎてクソゲー」という評価はあまり聞いたことがありませんが、「難易度が高すぎるからクソゲー」という評価は非常によく見かけます。やはりクリアできないと誰しもイライラするのでそういう評価になるのかもしれません。
操作性が悪い
三つ目の原因はゲームの操作性が悪いことです。操作性が悪いとやはりゲームプレイに支障が出るのでクソゲー認定されてしまいます。
なお一口に「操作性が悪い」といっても様々な要因があると思うのですが、具体的に挙げると例えば
- ボタンを押したのにすぐに反応しない
- UIのデザインが悪く、どこに何があるのかがわかりづらい
- キャラクターが背景に溶け込んで見えづらい
などがあります。こうした操作性の問題の多くはプログラミングとデザインの両方の分野に関わってくるので、特に個人開発の場合は対処が難しいでしょう。実際(私のゲームも含めて)ほぼ全ての自作ゲームには何かしら操作性に関する問題があると思います。まあプロが作るゲームでさえ操作性が悪いと感じる場合も多いので、それだけ解決が難しい課題だと言えそうです。
ストーリーの出来が悪い
最後に四つ目の原因は、(主にRPGやノベルゲームなど)物語性が重視されるゲームにおいてストーリーの出来が悪いことです。ストーリーが稚拙だとプレイヤーが感情移入できずクソゲー扱いされてしまいます。
この点については、私はあまりストーリー重視のゲームを作ったことがないので詳しいことは分からないのですが、プレイヤーとしては主にキャラクターに感情移入できる・ゲーム世界に引き込まれるような物語を求めることが多いようです。逆に言えば「感情移入できないようなゲームは興ざめしてしまうのでクソゲー」といったところでしょうか。
まあ物語性を売りにするジャンルのゲームなら高品質なストーリーがないと空虚な感じになってしまうので、もしストーリーを作るのが得意ではないとしたら別のジャンルのゲームを作ったほうがいいのかもしれません。
自作ゲームのクソゲー化を防ぐための対策3つ
さて、上記の原因を踏まえると自作ゲームのクソゲー化を防ぐための対策が見えてきます。主な対策としては次の3つが挙げられるでしょう。
- 念入りにテストプレイを行う
- できれば誰か他の人にテストプレイしてもらう
- 難易度は作者が「ちょっと簡単かな」と思うくらいにする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
念入りにテストプレイを行う
まず一つ目にして最も重要な対策は念入りにテストプレイを行うことです。とにかくしつこいくらいテストプレイを行ってバグや不満な点を炙り出しましょう。
ただし念入りに、といってもテストプレイに割ける時間は限られているので、なるべく効率よく確認できたほうが良いに決まっています。そこで目安として次のようにテストプレイを行うようにするといいと思います。
- 新しい要素を追加したり、変更したりしたときは必ずテストプレイする。
- ある程度作業が進んで区切りがついたらテストプレイする。
- 手順1・2を繰り返してゲームが完成したら、最初から通しで何回もテストプレイする。
また、テストプレイ自体も何となく行うのではなく、
- 想定外の操作をしてもバグが発生しないか
- 難易度は難しすぎないか
- 操作性は悪くないか
を常にチェックするようにしてください。このようにテストプレイすればそれだけでもクソゲー認定される確率はグッと下がると思います。
できれば誰か他の人にテストプレイしてもらう
次に二つ目は、できれば誰かほかの人にテストプレイしてもらうことです。個人開発だとどうしても作者目線でしかゲームを見ることができなくなるので、可能なら他の人の意見を聞くことがとても重要です。
もし運よくテストプレイしてくれる人を見つけることができたら、特に
- 難易度・ゲームバランス
- 操作性
の2点について率直な感想を教えてもらうようにしましょう。この2つは開発者自身で客観的に評価するのは非常に難しいので必ずチェックしてもらうようにしてください。
難易度は作者が「ちょっと簡単かな」と思うくらいにする
最後に三つ目の対策は、難易度に関しては作者が「ちょっと簡単かな」と思うくらいにすることです。
先ほども書いたとおり難易度は作っている本人が客観視するのは困難なのですが、一方で開発者自身が難易度を設定しないといけないという特有の難しさがありますよね。そこで対策としては上のほうで書いた
- ゲームが難しすぎるとクソゲー認定される
- しかし簡単すぎてクソゲーと言われることはほとんどない
という傾向を考慮し、作者が簡単だと思うくらいに調整するのがベストだと思います。ぜひ難易度設定の参考になさってください。
おわりに
以上、自作ゲームがクソゲーになってしまう理由とその対策について説明しました。まとめると
- 初心者が作ったゲームがクソゲーになってしまうのは仕方がない
- しかしきちんと対策すればクソゲー化を防ぐことは可能
といったところですね。くどいようですがとにかくテストプレイは大事なので念入りに行うようにしてください。
この記事がゲーム開発のお役に立てば幸いです。