今回はStable Diffusion web UIの拡張機能に関する話題で、タイトルの通り
をご紹介するという内容になっています。
Stable Diffusion web UIで画像を生成していると、特にキャラクターの立ち絵等を作った時に「背景を消してキャラクターだけ切り抜きたいなぁ」と思うことがあります。しかし背景を削除するには別途Photoshopなどの画像編集ソフトを使って作業する必要があり、たくさんの立ち絵を作りたいときはなかなか面倒でした。
ただそんな中で海外の掲示板「reddit」において、web UIの生みの親であるAUTOMATIC1111氏による背景削除用の拡張機能「Rembg」が話題になっていたので私も早速試してみました。
ここではこの拡張機能について
- 拡張機能の概要・インストール方法
- Photoshopとの比較結果
- 使い方
を一通りご紹介していきますね。
Stable Diffusion web UI用の拡張機能「Rembg」
公式ページ
Rembgとは?
RembgはStable Diffusion web UI用の拡張機能で、画像から背景を削除して被写体だけを切り抜くことができます。これを使えばPhotoshop等の画像編集ソフトを経由することなく、web UIで生成したキャラクターを直接立ち絵などの素材に加工することが可能です。
なお「まだStable Diffusion web UIをインストールしてないよ」という方は、下記の記事でインストール方法や使い方について丁寧に解説していますのでそちらも併せてご覧ください。
インストール方法
Rembgのインストール方法は簡単で、他の多くの拡張機能と同様に一覧からインストールすればOKです(※もちろん無料でインストールできます)。具体的には「拡張機能」タブ→「拡張機能リスト」→「読込」ボタンを押し、出てきたRembgのインストールボタンを押すだけです。
あとはweb UIを再起動すればRembgを使えるようになります。
Photoshop vs Rembg!どちらのほうが高性能なのか?
さて次に
- 背景を削除できるといっても精度はどうなの?
- 結局Photoshopを使ったほうがよかったりして…
と思う方もいらっしゃるかもしれないので、ここで私が実際に行った検証結果を掲載しておきます。PhotoshopとRembgを使って同じ画像の背景を除去した結果は下記のとおりです(※実際のファイルは透過PNGですが、ここでは分かりやすいように白背景のJPG画像に変換してあります)。
元画像 | Photoshopの「被写体を選択」機能を使って背景を削除 | Rembgを使って背景を削除 |
---|---|---|
結果を比較してみると
- 1番目の美少女イラストに関してはRembgのほうがきれいに透過できている
- 2番目と3番目はPhotoshopのほうがよい結果を得られている
という感じになりました。ただ両者の結果にそこまで大きな差はなかったので、RembgはPhotoshopを使った場合とほぼ互角の結果が得られると言っても差支えないと思います。
Rembgの使い方
では最後にRembgの使い方についてです。使い方は簡単で、「その他」タブの下の方に出現する「Remove background」というドロップダウンメニューで「なし」以外の項目を選び、「生成」ボタンを押すだけです。
選択肢はいくつかあり、それぞれ次のような違いがあります。
- なし:Rembgを使用しない。
- u2net:一般用のモデルを使用して背景を削除する。
- u2netp:上記のu2netの軽量版。
- u2net_human_seg:人物向けのモデルを使用する。
- u2net_cloth_seg:人物の肖像から布を解析するモデルを使用。
- silueta:u2netと同じだがサイズが小さい。
どれでもお好きなものを使っていただいてOKなのですが、いくつか試したところu2netpが高速だったのでオススメです。
おわりに
以上、ごく簡単ではありますがweb UI用の拡張機能「Rembg」のご紹介でした。これを使えば高価な画像編集ソフトを使わなくても背景を削除できて便利なので、ぜひ試してみてください。
この記事が何かしら参考になれば幸いです。