今回はAIを使った画像の画風変換に関する初心者向けの話題で
対話型AIの画像生成機能を使って無料で自作イラストをフィギュア風の写真にする方法
をご紹介するという内容になっております。
AIによる画像生成というと私は今までローカル環境で行ってきました。しかし最近は対話型AIに搭載された画像生成機能がかなり優秀になってきたので、イメージ通りの画像がピンポイントでほしい場合は対話型AIで画像生成するようにしています。
対話型AIの画像生成の強みはなんといってもプロンプトの理解力が高いところです。特に既存の画像の「画風変換」や「調整作業」は指示通りにこなしてくれることが多いのでとても重宝しています。
このような中で個人的に自作イラストのフィギュア化が面白いと思ったので、今回はChatGPTなどの対話型AIを活用した「イラストのフィギュア化」に焦点を当てて解説してみようと思います。
対話型AIを使った「自作イラストのフィギュア化」のサンプル
ではまずは「対話型AIで自作イラストをどの程度のクオリティのフィギュア画像にできるのか?」という実例をご覧いただこうと思います。ここでは
- ChatGPT
- Gemini
の無料版の画像生成機能を使って、私が描いたイラストを実際にフィギュア風の画像にしてもらいました。元のイラストは次の2枚です。


ChatGPT(GPT-5)によるフィギュア化
まず、ChatGPT(バージョンは執筆時点の最新版である「GPT-5」)で先ほどのイラストをフィギュア化しました。


両方とも特徴をよくとらえてフィギュア化されました!特に女の子(くろくまちゃん)のほうは思った以上のクオリティになっておりいい感じです。ちゃんとパーカーに三日月マークが入っているのがいいですね。
Gemini(2.5 Flash)によるフィギュア化
次にGemini(バージョンは執筆時点の最新版である「2.5 Flash」)で先ほどのイラストをフィギュア化すると次のようになりました。


まずクマのキャラクターのほうはイラストをそのままフィギュア化した感じでChatGPTのものより忠実度が高いです。一方くろくまちゃんのほうはちゃんと全身画像になるように補間してくれていますが、瞳の色が違っていたりパーカーに三日月模様がなかったりする点では一歩劣る感じでしょうか。でもクオリティ的には僅差な気がします。
おまけ:ChatGPTとGeminiの比較(画像生成するならどっちがオススメか?)
ちなみにここで「画像生成するならChatGPTとGeminiのどっちがオススメか?」について簡単に触れておきましょう。
結論から言うと、どちらも一長一短あるので自分に合ったほうを使ってくださいという感じになります。下記に両者の比較を表でまとめておきます。
比較する項目 | ChatGPT | Gemini |
---|---|---|
画像の生成速度 | 遅い | 速い |
無料版の枚数制限 | 少ない (一日あたり数枚程度&画像のアップロード数にもきつめの制限あり) | ChapGPTと比べると多い |
透過画像 | 生成できる | 生成不可 |
画像の部分的な変更 | 苦手 | 得意 |
透かし(ウォーターマーク)の有無 | なし | あり(右下に半透明の白いGeminiのロゴマークがつく) |
サクッと画像生成・修正したいならGemini、透過画像を生成したいならChatGPTに軍配が上がります。
なお透過画像の生成については、Geminiは「できますよ!」みたいなことを言う場合がありますが執筆時点ではできないようです。試しに
背景を削除して透過画像にしてください
とお願いしたら下記のような「画像編集でおなじみの市松模様の背景がある画像」になりました…

違う、そうじゃない!!
自作イラストをフィギュア風に変換する方法
さて、前置きが長くなってしまいましたがここからが本題です。対話型AIで自作イラストをフィギュア風に変換するための方法やプロンプト(=指示文)などを具体的にご紹介しますね。
フィギュア化のやり方
まずフィギュア化の基本的なやり方ですが、具体的には次のような手順を踏めばOKです(ChatGPTでもGeminiでも手順的には同じ)。
- 対話型AIの入力ボックスに元となるイラストをドラッグ&ドロップする
- 「このイラストをフィギュア風の写真にして」という旨のプロンプトを書く
- ほかに要望があればプロンプトに追加する
- プロンプトを送信してしばらく待つ
プロンプトの具体例とコツ
次にプロンプトの具体例とコツについて解説します。プロンプトは単に「これをフィギュア化して」といった感じでも悪くはないのですが、(AIもエスパーではないので)具体的に指示を書いておくことで自分のイメージに近いフィギュア画像にすることができます。
フィギュア化のプロンプトを考えるとき、私は下記の項目を盛り込むようにしています。
例えば先ほどのくろくまちゃんをフィギュア化する場合は下記のようなプロンプトを使いました。
私が描いたツキノワグマがモチーフの女の子のキャラクターを美少女フィギュア風の写真にしてほしいです。背景は白で、全身像が欲しいので足りない部分は補完してください。等身やポーズはお任せします。
上のプロンプトはお試しで生成したかったので細かい部分はお任せにしてありますが、希望があればさらに具体的に書いてもいいでしょう。
一度生成した画像を部分的に変更する方法
さて画像を生成した後に「やっぱここはこういう風に変更してもらいたいな」と思うことがあるかと思いますので、画像の部分的な修正のやり方もご紹介しておきます。
例としてChatGPTで生成したくろくまちゃんのフィギュア風画像が気に入ったのですが、そのままだと「何も履いてない」ように見えるのでスカートを追加したくなりました。

ただChatGPTは執筆時点では画像の部分的な変更が得意ではないようなので(頼んだらちょっと違う画像になってしまいました)、ここはGeminiに切り替えて作業してもらいます。
Geminiに上の画像をアップロードし、下記のプロンプトを記入して画像の部分的な変更をお願いしました。
これは美少女フィギュア風の画像です。画像自体はそのままにして、この被写体の女の子に黒いスカートを追加してください。
すると下記のようにうまい具合にスカートを追加してくれました。

かわいい!もちろん元の画像も悪くないですが個人的にはこっちのほうが好みです。
…とまあGeminiだとこんな感じに画像の部分的な変更をうまくやってくれるので、何か変更したい箇所があればGeminiに頼むといいでしょう。
おわりに
以上、対話型AIの画像生成機能を使って「自作イラストをフィギュア化」する方法をご紹介しました。自作イラストをリアルなフィギュア風に変換するのは楽しいので、ぜひ皆さんも試してみてください。
この記事が画像生成のお役に立てば幸いです。