自作ゲームに低評価レビューや難癖をつけられたらどうする?自作ゲームへの文句・不満との向き合い方について【ゲーム開発】

ゲーム開発で低評価レビューにどう向き合うべきか? ゲーム開発

今回はゲーム開発で悩みがちな問題に関する話題で

自作ゲームに悪意ある低評価レビューをつけられたり、一方的な難癖コメントをつけられたりした場合にそれらとどう向き合うのがよいか?

という点について考えてみるという内容になっております。

私は今までに個人開発したゲームを40作品近くリリースしており、それだけ多くのゲームを世に送り出していると多かれ少なかれ感想やレビューなどを頂くことがあります。自作ゲームに対する反応を頂けるのは基本的には嬉しく、多くの場合は「頑張ってゲームを作って良かった…!」と思えるような内容でかなりの励みになってきました。

しかし中には難癖としか思えない攻撃的な低評価コメントを頂くこともあり、そのようなときはさすがの私も「こいつぶちのめしてやろうか?」とイラッとしてしまうことがあります。今回はこのような場面で一体どう対処したらいいのか?を私なりに書いてみますね。

そもそもゲームは「文句を言われやすい創作物」

まずはじめに低評価レビューがどうのと言う前に、そもそもゲームは文句を言われやすい創作物だという点はしっかりと理解しておかなければなりません。

なぜゲームは他の創作物と比べて文句を言われやすいのかというと主な理由としては次の3つが挙げられます。

  • ゲームは「娯楽品」だから
  • ゲームは遊ばないと消費できないから
  • ゲームはたくさんの要素が組み合わさってできているから

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ゲームは「娯楽品」である

一つ目の理由はゲームは娯楽品だからです。

ゲームは遊ぶためのものですから純粋な娯楽品で、別にゲームをやらなくても死ぬわけじゃありません。もしこれが生きるために必要なら多少の不満があっても仕方なくやるでしょうけど、実際のゲームは完全な娯楽品なので買うときは期待しますし、その期待に反してつまらないと「なんだこのクソゲーは!」となりやすいのです。

しかもゲームは娯楽品ゆえにストレスのはけ口になっている場合も多く、元からイライラしている人がやることも珍しくありません。もしそんなイライラしている人がそのゲームを気に入らなかったらどうなるかは想像に難くないですよね。まあ当然、その怒りを発散するために低評価難癖レビューを書くでしょう。

ゲームは遊ばないと消費できない

次に2つ目の理由はゲームは遊ばないと消費できない創作物だからです。

例えばゲームとイラストを比較してみますと、ゲームの場合はプレイヤーが時間と労力を使って遊ばないと先に進まないのですが、イラストの場合は数秒眺めるだけで消費できてしまいます。

このようにゲームを消費するためには少なくとも数十分、長いと数十時間以上もの間プレイヤーが頑張らないといけません。つまりプレイヤーさんからしたらそれだけのコストを支払っているんだから、その分だけ楽しませてくれなきゃ困るよ!というわけです。

だから苦労して遊んだのにつまらない→不満がたまる→怒りに任せた低評価レビューを書く…という流れになりやすいのだと思います。

ゲームはたくさんの要素が組み合わさってできている

最後に3つ目の理由は、ゲームはたくさんの要素が組み合わさってできているからです。

考えてみるとゲームは実に様々な要素が組み合わさってできています。例えばゲームはソフトウェアである一方で、(モノにもよりますが)イラスト・3DCG・音楽・ストーリーなども入っています。

こういった要素が組み合わさっていることはゲームの魅力の一つでもあるのですが、同時に不満の種にもなりやすいまさに諸刃の剣です。それはなぜか?例えばストーリーがめちゃくちゃいいゲームでもひどいバグがあったら一瞬で興ざめしてしまうからです。

つまり色々な要素で成り立っているからこそ各要素の調和が必要というわけです。いずれかの要素が低レベルだとその点が目立って不満につながりやすいのです。

ゲーム開発者なら「文句を言われて元々」という心構えが必要

上記のような理由からゲームは不満を生みやすい創作物であることがお分かりいただけたかと思います。

この点を考えると、ゲーム開発をしている以上は何かしらの文句を言われるし、どんなに頑張っても低評価をつけられる場合があるという心構えを持っていたほうがいいと言えるでしょう。自分のゲームは称賛されるだろう…なんてゆめゆめ思わないほうがゲーム開発者としては賢明です。

ためになる低評価レビューとゴミみたいな低評価レビューの違い

さて、ここまでゲーム開発をしていると不満をぶつけられやすいよというお話をしました。ここからは実際に低評価を食らったり、文句をぶつけられたときにどう対処したらいいかを考えてみましょう。

まず一口に低評価レビュー・文句といっても、開発の役に立つものから何の足しにもならないゴミみたいなものまで様々です。

そこで重要となるのが「役に立つネガティブコメント」の見極めです。低評価をつけられれば誰だってガッカリしますが、だからといってネガティブな意見全てをシャットアウトしてしまうのはよくありません。ではその辺はどう見分けたらいいのでしょうか?

個人的に役立つコメントの見分け方は次の2つのポイントに注目することだと思います。

  • 何が不満なのかが明確か?
  • 指摘している点は具体的か?

例えばネガティブでも役に立つコメントは下記のような感じです(※過去に私が頂いた実際のコメントを少し編集したものを掲載します)。

ゲームコンセプトは非常に好みだったのだが、メインの戦闘バランスがちょっと悪いように感じられた。
使用できるスキルや装備の幅があまり多くなく、ゲーム中盤以降ほぼ手を加えることなくクリアまでいけてしまって、あまり達成感を感じられなかった。
単一のパターンでは勝ちづらいような敵を出す等、もう少しこちらに味方AIを練らせる工夫があるともっと化けるかもしれない。

これは過去作のオートバトルRPGに対するコメントで、戦闘のバランス調整や単調さについての不満があることがよく分かります。また、何が問題なのかを具体的にご指摘いただいているので開発者としても「それじゃあこういう風に改善しようかな」という点が見えやすくありがたいですね。

逆に何の役にも立たないゴミみたいなコメントは次のようなものです(※同じゲームに対するコメントを掲載します)。

ゲーム内容は浅すぎ、序盤で飽きました。
味方のAIを組むのはそんなに面白いものでもないし、なにより調整がめんどくさいので、もっと早い段階でどんどんネタをブチ込んでゲームを広げてほしかったです。

「味方の行動をいちいち指示するのが面倒」という点以外よくわからず、指摘もあいまいで何も読み取ることができません(肝心のどういうネタをブチ込めばいいのか?という点すら不明です)。

このように上記2つのポイントに着目することで低評価でも役立つコメントとそうでないコメントをふるい分けることができます。役に立つコメントは素直に受け入れてゲームの改善に役立てましょう。

悪意のある低評価をつけられたら「ガン無視」しよう

では最後に、コメントをふるい分けた後に残ったカスのようなコメント…つまり何の役にも立たないばかりか不快極まりないゴミみたいなレビュー・難癖にどう対処するかを考えてみようと思います。

まず結論から言うと、このような低評価コメントに対する最も効果的な対処方法は無視することです。相手はこちらを不快にさせることで挑発しこちらの反応を引き出そうとしています。したがってこのような挑発に乗ってしまうのは相手の思うツボです。徹底的に無視しましょう。

ただし運が悪いとレビュー荒らし等の厄介な輩に遭遇する場合もあると思います。そのようなときはゲームを配信しているプラットフォームに問い合わせるなどして一人で抱え込まないようにしてください。

とにかく開発者としては不快なレビュー・コメントに出くわしても冷静に対処することが求められます。まずは「ああ、こんなことを言うかわいそうな奴もいるんだな」くらいに思って軽く流せるようにしましょう。

おわりに

以上、自作ゲームに低評価レビューや難癖をつけられたらどうするか?という点について一通り書いてみました。

まとめるとゲームを作っている以上はプレイヤーさんの文句・不満と向き合わなければならない場面が必ず出てくるので、その内容を見極めて上手く対処しようということです。低評価でも役立つコメントはゲーム開発に有効活用し、それ以外は華麗にスルーするように心がけていきましょう。

この記事がゲーム開発のお役に立てば幸いです。