今回は自作ゲームの宣伝に関する話題で、タイトルのとおり
を一通りまとめてみるという内容になっています。
紹介文はゲームのトレーラームービーやスクリーンショットに比べると地味な存在ではありますが、プレイヤーさんからしたらそのゲームを遊ぶかどうかを決める重要な判断材料です。ただ紹介文を書くのは意外と難しいので、「どうやって書けばいいんだろう?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこでここでは今まで35作品以上のゲームを開発し、紹介文も書きまくってきた私が自作ゲームの紹介文の書き方のポイントをご紹介しますね。
自作ゲームの紹介文はそのゲームを作り始める前に書いたほうがいい
まずはじめに、紹介文の書き方がどうのと言う前に「紹介文を書くタイミング」について重要なことを言います。それは
ということです。
紹介文というとゲームが完成した後で考えるものだと思っている方がほとんどだと思います。しかし予め紹介文を書くことでそのゲームのセールスポイントを整理することができるので、例えば
- ゲームをブレずに作り込むことができる
- セールスポイントが思い当たらなければ大したアイデアではないな、と気づくことができる
- リリースしたときにプレイヤーさんに面白さが伝わりやすいゲームになる
といったメリットを得ることができます。
個人的にはゲームが完成した後に紹介文を書くのは遅すぎると思うので、予め紹介文を書いてみることをお勧めしておきます。
ゲームの魅力が伝わる「自作ゲームの紹介文」の書き方
ではここからが本題で、ゲームの魅力が伝わる紹介文の書き方についてご説明していきます。紹介文の組み立て方は主に次のような手順となります。
- 一言でいうとどんなゲームなのかを明確にする
- 何をするゲームなのかもハッキリさせる
- そのゲームのセールスポイントを3つ程度書き出す
- 手順1~3のパーツを配置して文章にする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
手順1:一言でいうとどんなゲームなのかを明確にする
まず、そのゲームが一言でいうとどんなゲームなのか?という点を考えます。言い方は色々あると思いますが、代表的なパターンを一つ挙げると
というフレーズが王道でしょう。
このフレーズを考えるときのポイントは、上の「○○」の部分を具体的かつ端的に書くことです。例えば(極端な例ですが)次の2つの紹介文を見たとき、どちらが面白そうに見えるのかは明白ですよね?
- これは何となく楽しいシューティングゲームです。
- これはガトリングガンを撃ちまくり、敵をなぎ倒す爽快感を楽しめるシューティングゲームです。
適当に「楽しい」とか書くよりは、
- 具体的に何ができるのか?
- どんな部分が楽しいのか?
といったことが明確なほうが面白そうに思えます。具体的な楽しさを端的に表すような書き方をしてください。
手順2:何をするゲームなのかもハッキリさせる
お次はそのゲームが何をするゲームなのかもハッキリさせていきます。例を挙げると
- かわいい女の子になって敵の大群を撃ちまくろう!
- 忘れられた聖域で石像を探し、祈りを捧げて癒しのひと時を過ごそう。
- 周囲を探索してアイテムを集め、徘徊するエイリアンを倒して脱出を目指そう!
といった感じですね。こちらも具体的かつ端的に書くようにしてください。
手順3:ゲームのセールスポイントを3つくらい書き出す
そうしたらゲームのセールスポイントを3つくらい書き出して箇条書きにまとめます。例えばシューティングゲームなら
- 所持弾薬は無限なので好きなだけ撃ちまくれる!
- 好きな味方キャラと一緒に戦える!
- 武器を改造して自分好みの性能にできる!
というような書き方でOKです。
もしセールスポイントがたくさんある場合は書けるだけ書き出してから3つに絞るようにしてください。セールスポイントは紹介文にたくさん盛り込みすぎても逆効果ですし、少なすぎても「これだけ?」と思われてしまうのでやはり2~3個が妥当でしょう。
手順4:書き出した要素を並べて文章にする
ここまでできたら、あとは用意した要素を並べて文章にするだけです。例えば次のような紹介文が出来上がります。
【このゲームについて】
これはガトリングガンを撃ちまくって敵をなぎ倒す爽快感抜群のシューティングゲームです。かわいい女の子になって敵の大群に立ち向かい、ステージの最後で待ち受ける魔王を撃破しよう!
【ゲームの特徴】
- 弾切れの心配は一切なし!所持弾薬は無限なので好きなだけ撃ちまくれます。
- 好きな味方キャラと一緒に戦えます!道中の会話イベントにも要注目。
- ガトリングガンを改造してあなただけの最強ガトリングを作り上げましょう。
このままだと少し物足りない感じなので、必要に応じてもう少し長めに書いたり必要な項目を追加したりしてもOKですが端的に書くならこんなところでしょう。これだけでもどういうゲームなのかがちゃんと分かると思います。
結局のところ、プレイヤーさんは
- これはどういうゲームなのか?
- どんなところが楽しいのか?
が分からないとゲームを手に取ってくれないので、その辺が端的に伝わるように工夫して紹介文を書いてください。
ポイントまとめ
上記をまとめると、紹介文には最低限
- 一言でいうとどんなゲームなのか?
- 何をするゲームなのか?
- どんな特徴があるのか?
の3つの要素を盛り込むようにしてください。とりあえずこの3要素がしっかりと・端的に書かれていればゲームの魅力が伝わります。
紹介文を書く時の注意点
では最後に自作ゲームの紹介文を書く時の注意点を3つほど挙げておきます。
- セールスポイントが見当たらなかったらゲームを考え直した方がいい
- 誇大広告は絶対にダメ
- 「頑張って作ったアピール」は基本的にしない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
セールスポイントが見当たらなかったらゲームを考え直した方がいい
まず一つ目の注意点は、(すごく厳しい言い方なのですが)もし紹介文を書いていてセールスポイントが出てこないようであれば、そのゲームはダメなので最初から考え直した方がいいということです。
自分ですらセールスポイントが分からないとしたら、果たして他人であるプレイヤーさんがそのゲームの魅力を理解してくれるだろうか?という点を考えてみてください。そんな状態では魅力が伝わるわけがないですよね。なので紹介文を書く中でセールスポイントが見つからなかったとしたらそのゲームは潔くボツにしたほうがいいと思います。
ちなみに、当然ながら予め紹介文を書く作業をしていればダメなアイデアをボツにしてもダメージは軽微で済みます。こういう観点からもゲームを作り始める前に紹介文を書くことをお勧めしています。
誇大広告は絶対にダメ
次に二つ目の注意点は誇大広告は絶対にダメだということです。
ゲームの紹介文を書いていると「盛りたくなる」ことがあると思いますが、これは我慢すべきです。なぜなら誇大広告をしてしまうとプレイヤーの期待を裏切ることになってしまいレビューが荒れる等の悪影響が出る可能性があるからです。
誇大広告でプレイヤーの期待値だけつり上げても、中身がそれに伴っていなければメリットは一つもありません。やはり紹介文ではゲームの魅力を伝えつつも正直なことを書くべきでしょう。
「頑張って作ったアピール」は基本的にしない
最後に三つ目の注意点は「頑張って作ったアピール」は基本的にはすべきではないということです。
自作ゲームの中には、たまに
- 〇年かけて作りました!
- 学生がたった一人で作りました!
というような「頑張りましたアピール」を紹介文に書いているものがあります。しかしプレイヤーさんからしたら開発者が頑張って作ったかどうかなんてどうでもいい話ですし、むしろゲームの出来によっては「それだけ頑張って作ったのにこの程度かよ!」と思われてしまうかもしれません。これでは完全に逆効果ですよね。
なので基本的にはそういうアピールはしないほうが無難でしょう。そのようなゲーム内容に直接関係ないことを書くくらいなら、ゲーム内容のセールスポイントをしっかり見直したほうがいいと思います。
おわりに
以上、自作ゲームの紹介文の書き方を一通りご紹介しました。
自作ゲームの紹介文は割と適当に書いてしまいがちなのですが、それだとプレイヤーさんを逃すことになりかねず非常にもったいないので、ぜひこの機会によく考えて紹介文を書く癖をつけて頂ければと思います。
この記事がゲーム開発のお役に立てば幸いです。